クールな齋藤飛鳥と天真爛漫な北野日奈子。一見、水と油のような関係に見えるが、同じ時を過ごし、互いを心から信頼し合える仲を築いた。固い絆で結ばれたこの2人がいれば、乃木坂46の未来は明るい!

涙の夜

――今日は2人の関係性を改めて聞かせていただけたらと思います。まずは、お互い最初の印象って覚えてますか?

北野 人見知りの印象が強い飛鳥ちゃんだけど、若かったからか、2期生に対してはすごく積極的に来てくれたイメージが強くて。

――確かに、1期生の中で最初に2期生に溶け込んでいったのって、飛鳥さんの印象がありますし。

北野 そう。(秋元)真夏さん、わか(若月佑美)さんが先頭を切って楽屋とかに来てくれたけど、みんなで集まっているときに話しかけてくれたのは、飛鳥ちゃんとか(和田)まあやさんとか、歳の近いメンバーでした。受け入れ態勢を整えていたというか。あと、アンダーだったというのも大きいのかな。

齋藤 そうかも。私は……最初は日奈子のことあんまり好きじゃなかった……(笑)

北野 えーっ!

――予想外の告白ですが(苦笑)。それはどういうところが?

齋藤 明るくて無邪気で、ずっと笑ってて。

北野 いいじゃん!

齋藤 ふふふ。もちろん嫌いではなかったけど、仲良くなることはないだろうなって思ってました。

――そこからどうやって関係に変わっていったんですか?

北野 3回目のプリンシパル(14年5月開催の『16人のプリンシパル trois』)がきっかけかな。その頃2期生で正規メンバーは私と(堀)未央奈とまいちゅん(新内眞衣)だけで、3人だけ全公演に出て。飛鳥と名前の並びが隣だったから、舞台上で座ってるときに隣同士だったんです。それが飛鳥と仲良くなったきっかけ。

齋藤 それから話す機会が増えて、この明るさが私の嫌いなタイプの明るさではなくて、ちゃんと暗い部分もあることがわかったので。

――暗い部分があるところは必須なんですね(笑)

齋藤 それがないと、私はなかなか仲良くなれないので(笑)

――北野さんって明るいけど、決してパリピみたいな感じではないですものね。

齋藤 ああ(笑)

北野 ふふふ。

――その頃と今とでは、お互いの印象って変わりました?

齋藤 うん、だいぶ変わりましたね。まぁ最初が、ペラペラなんだろうなって入り方で(笑)、そこからはだいぶ良い方向に変わったというか。今は日奈子のブログの文章だったり、連絡を取ってるときの言葉にはちゃんと深みがあるし、だいぶ良い印象になりました(笑)

北野 ふふふ。私も飛鳥ちゃんに対する印象は変わったかなぁ。その頃は聞き上手な先輩というか、この人ならなんでも話せちゃいそうだなっていう雰囲気の先輩で。歩み寄ってくれてる感がすごくあった。のちに知ったんですけど、スタッフさんから「あの頃の北野は、ひとりで戦いすぎていて、他の先輩が心配してた。『あの子、大丈夫かな?』ってよく話題に上がってたから、今は仲良くなってよかった」みたいなことを言われたんです。だからそういうのもあって、先輩たちの中で「あの子、大丈夫なの?」って話題があった中で、たぶん飛鳥ちゃんは私と一緒にいてあげようと思ってくれたのか、いつも横にいてくれてた。相づちが絶妙で、話しやすい相づちをしてくれるんです。

齋藤 そうかなぁ。まぁもともと、話すよりは人の話を聞くことのほうが好きだったしね。

北野 その頃、地方に行くとホテルの部屋割りも先輩と2期生で組まれることがあると、飛鳥ちゃんと同じ部屋割りになることがあって。その日の夜に夜通しずっと喋ってたこともあったなぁ。

齋藤 あったね。懐かしい……。

北野 今まで仕事現場でしか会わなかったから、あんまりよく話せなかったけど、一緒の部屋になったらプライベートの話もして、そこでもっと距離が縮まって。そこでお互いのことを、今のことだけじゃなくて過去のことも知ったり、「私たちって乃木坂のなんだろうね?」って話をして仲良くなって、それからはもう急速にというか、携帯力バーもお揃いにしたりして(笑)。ただの先輩じゃなくなった感じはある。

――先ほど「ちゃんと暗い部分もあることがわかった」と言ってましたが、そこで北野さんの暗い部分もよりわかったと?

齋藤 暗い部分というか……日奈子には家族とすごく仲が良いイメージが昔からあって、愛だけを受けてすくすく育った子なのかな、そういう子とあんまり仲良くなれないかもな、と思っていたんです。でも、ホテルで一緒の部屋になったときに日奈子の過去の話だったり家族の話だったり、結構深い話をしてくれて、そこに共感するものがあって。私、あまり人の過去の話で泣くことってないんですけど、日奈子の話を聞いてすごく泣いたんですよ。それからは私はこの子のことが好きなんだなと実感して、関わるようになりました。

あの頃の2人

――2人でいると、お互い居心地の良さとかあるんですか?気を遣わないで済むとか。

齋藤 気は遣わないですね。なんだろう、思ってることが結構一緒だったりするし、とにかく私はすごく明るくてテンション高くいる日奈子をニコニコしながら見ているみたいな。「あぁ、よかった。笑ってるな」みたいな目線になっちゃう。

北野 ふふふ。

齋藤 あと、すごく人懐っこいので。日奈子のほうが年上だけど、可愛いねって。

――先輩だけど年下、後輩だけど年上というあべこべな関係も、良い方向に作用したのかもしれませんね。

齋藤 それはあると思います。だって、同期だったらここまでになってなかったと思うし。

――お2人に共通しているのは、とても信用できるタイプというか、この人に任せたいと誰もが思えるような存在なんじゃないかなって。ちゃんとこっちの思いも汲んでくれるし、一生懸命やってくれるし。そういうのって大事じゃないですか。

齋藤 ああ、それはあります。日奈子は人のために動ける子で、気遣いができる。

――飛鳥さんも信用できる人ですよね、北野さんみたいに。

齋藤 いやいやいや。

――お互い信用し合えるから、そこまで距離が縮まったんですかね。

北野 でも最初の頃は、お互い何かに依存していないとやり過ごせなかったというか。今は別に、ずっと一緒にいようねとか言わなくても、ひとりでも頑張れるし。

――その頃は「一緒にいよう」みたいな口約束があったんですか?

齋藤 お互いにね(笑)

北野 言い合ってないと不安だったのかも。でも今は、これからもずっと仲良しなんだろうなっていう思いが漠然とあるから。あの頃はお互い弱かったからねぇ。

齋藤 だね。

――例えば飛鳥さんが北野さんに弱さを見せることってあるんですか?

齋藤 あるよね?

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