グループのこと、メンバーのこと、ファンのこと、仕事のこと、そして自分のこと…。西野七瀬は言葉を選びながら、時に優しく真剣に、そして笑顔でインタビューに答える。彼女が今思うこと、今までのこと、そしてこれからのこと…

ソロ企画では、西野自身がリクエストしたという、カンフーの写真が興味深い仕上がりだ。

 これはずっとやりたかったんですよ。私、コスプレっぽいことも割と好きなんですけど普段はそういうことがなかなかできないから、ずっと「やってみたいな。いいな」と思っていたんです。
 なかでも、チャイナ服とかチャイナドレスとかカンフーの服がかわいいなと思っていて。それプラス、カンフーとか空手とかの武術系もカッコいいなと思ってたんです。いろんなものを見てきたなかで、勝手なイメージですけど特にカンフーはポーズがいいなと。だから、いつか何かの企画でそういう服を着て型を決めてるポーズを写真に撮ることができたらいいなと思っていたら、ここで実現したという(笑)
 初めて挑戦したんですけど、先生がすごく熱のある指導をしてくださったので、それもすごくうれしかった。型というかポーズを維持するのがすごく大変で。普段使わない筋肉を駆使したので、着替えて階段を降りるときに若干足が震えていて(笑)。やっぱりカッコいいポーズというのは、それだけ労力が必要なんだなと実感しました。
 何回か型をやっているうちに、ちょっとコツというか、背筋をずっと伸ばすことを覚えました。先生から何度か言われたのもあって、それ以降は自分から背筋を伸ばした姿勢をキープしてたらポーズがキレイに見えるんですよね。そういうのを自分で探るのも面白かったです。

専属モデルを始めたことは自分にとって大きかった

最近の西野は、数年前と比較して写真を撮られるという行為に対して非常に意識的になったのではないだろうか。特に去年から女性ファッション誌『non-no』で専属モデルとして活躍するようになってから、そういった意識が高まっているように感じる。

 本当ですか?確かにファッション誌の専属モデルを始めてことは、自分にとってかなり大きかったですね。それによって、それまであまり意識してなかったことに対しても意識的になった気がするし。例えば、撮影ごとに毎回いいもの、いい写真にしようって心掛けているせいか、撮られている間も顔の角度とか黒目の位置、手の位置をずっと考えちゃうんです。
 よくモデルさんって一回シャッターを切ったら、ポーズをどんどん変えていくイメージがあると思うんですけど、私の場合はまだその境地にまで達してなくて。1ポーズ1ポーズ、考えながら撮られていくスタンスなので、やっぱり先輩のモデルさんを見ているとカッコいいな、すごいなって思いますね。
 実はファッション誌のお仕事を始めた頃は、現場で先輩モデルさんの撮影を見学させてもらってたんです。ただ、私は『non-no』の時ってひとりでの撮影が多いので、なかなか頻繁には見られないんですけど、一緒になった時は見るようにしています。でも、あんまり見てる感は出さないで、さりげなく見てるんですけど(笑)

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9月27日には2ndソロ写真集『風を着替えて』を刊行。ここ1年を振り返ってもかなり撮影の頻度は増えたと思うが、もともと写真を撮られることに対して、どのような考えを持っていたのだろうか。

 実は私、自撮りがすごい苦手で。全然撮ってこなかったから、ブログとかに載せる自撮りがあまりなくて、携帯のデータフォルダを開いても、イマドキの女の子に比べて全然写真が増えてないんですよ。(笑)。今は撮られることは好きですけど、乃木坂に入る前の昔の写真を見返すと笑顔の写真が全然ないから、そもそも撮られることにあまり関心がなかったんだと思います。だって、親が私を撮りたがるのもあまり理解できなかったし。だから今は『なんでもっと笑顔の写真を撮ってこなかったんだろう、なんで笑顔で写らなかったんだろうな』って後悔してるところもあって。こうやってお仕事でたくさん写真を撮ってもらえることはありがたいなと思うんです。
 特にこういうお仕事をしていると、笑顔を求められることが多いじゃないですか。私、最初の頃は全然笑えなくて。笑顔をも1パターンしかなかったというか、自分の中での概念的に笑顔ってひとつだと思っていたので。でも、そうじゃないんだ、笑顔にはいろんな種類があるんだっていうことが乃木坂に入って分かったんです。それがわかってからは、笑顔だけじゃなくて表情も豊かになったねと言われるようになりました。たぶん昔に比べたら、感情をそのまま表に出しやすくなったのかも。昔は活動の全てに緊張して、ただこわばって硬い表情になっていたけど、今はリラックスして撮影ができるようになったと思います。
 だけど私、撮影の時はチェック用のモニターを見ないようにしているんです。見たい気持ちはあるんですけど、恥ずかしくてなかなか見れないんですよ。撮り始めは光の感じやどういうサイズ感で撮っているのか気になるから、ちらっと見て確認するんですけど、撮られた後にジーっとまじまじ見るのができなくて。一回シャッターを切ったあとに、スタッフさんや現場の皆さんがモニターでチェックしてますけど、それ自体が私には「ああ、見られてる」って恥ずかしくて(笑)。だから、いつもその様子をあまり視界に入れないようにしてるんです。次に声が掛かるまで、ずっと視線を外したりして(笑)。そういう気持ちだけはまだ消えないですね。

お芝居の仕事は悩むことも含めて、全部楽しい

ファッションモデルとしての活躍に加え、昨年の夏にはドラマ『初森べマーズ』でメインキャラクターを務め、今年に入ってからは『ほんとにあった怖い話』、『宇宙の仕事』にも出演。さらに劇場アニメ『ONE PIECE FILM GOLD』では、声優にも初挑戦した。乃木坂46のなかには特に舞台で活躍しているメンバーも多いが、西野は演技に対してどの程度興味を持っているのだろう。

 お芝居のお仕事は好きですし、いつも楽しいなと思いながらやってます。だけど、いざやってみたら監督さんが「もっとこういう感じで」といろいろ指示をくださったり、うまくいかない時もあって。それで「ああ、どうしようかな?」と悩むこともあるんですけど、それすらも自分のためになっているような気がしています。そういうことも含めて全部楽しいと思えるのが、お芝居の現場なんです。
 ファンの方からは「『べマーズ』の続編をやってほしい」って声をたくさんいただくんですよ。メンバーみんなでやるドラマはあれが初めてだったし、またそういうのもできたらいいなとは思いますけど、『宇宙の仕事』みたいにひとりだけ知らない現場にポンと入っていくのもすごくいい経験になるんだろうなとも思うし。あと映画にまだ出たことがないので、それも乃木坂にいる間にできたらいいなと目標のひとつにしています。

以前のインタビューで、西野は乃木坂46の活動でMV撮影が大好きだと発言している。映画やドラマなど、ひとつの作品を創り上げていく過程自体に興味があるのだろうか。

 そうですね。現場の雰囲気とか、本当に好きですし。MV撮影の場合、めっちゃ暑いとかめっちゃ寒いとか、だいたいつらい現場下で撮影することが多いんですけど、それすらもわるくないって思えるんですよね。

では、舞台の演技に関しては、どのように考えているのだろうか。

 私、『16人のプリンシパル』以外の舞台をまだやったことがなくて。だから『じょしらく』とか他のメンバーの舞台をいろいろ観ていると、羨ましいなって思うことがあるんです。この間も生駒ちゃんが出てる舞台を観に行ったばかりで。観るのは大好きですね。
 ただ、『プリンシパル』の経験しかないから、舞台に対してあまりいいイメージがないというか(笑)、ちょっと怖いなと思うことがあって。だって、『プリンシパル』しか知らないわけですからね。でも他の舞台を経験した子たちはみんな「楽しい!」って言うから、その楽しみをまだ知らない私としてはちょっと羨ましかったりもするんですよね。だから今は、いつか経験できたらいいなっていうぐらいの気持ちです。

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