5年目にして思う変わらないことが一番むずかしい

――衛藤さんが16歳の頃ってどう過ごしてましたか?

衛藤 それ聞いちゃいます?(笑) 大分で中学までバレーボールをしていて、高校ではバレーをするかしないか、それとも野球部のマネージャーになるかっていう3つの選択肢があったんですけど、親からマネージャーはさせてもらえなかったんですよ。それで意地になっちゃって、結局バレーもせずに帰宅部。普通のJKでしたね。でも高1の終わりぐらいに大分で読者モデルをするようになって、それが結果として今につながってるんです。

――一方の渡辺さんは中学1年で乃木坂に入ったんですよね。

渡辺 はい。乃木坂に入って忙しくさせてもらってるぶん、友達と遊ぶということをしなかったので、いわゆる青春みたいなものを味わわずにここまで来ました。

衛藤 私みたいに高校3年間が終わってからの乃木坂と、学生時代から乃木坂では全然違うと思うんです。学生だったらいくらでも方向転換できるし、現時点でも16歳なので可能性が未知数じゃないですか。でも私の場合は学校も行ってなくて、ここしかなかった。そこのプレッシャーはありましたね。メリット、デメリットはあると思いますよ。

渡辺 私はそこまで「遊びたかった」とは思ってないタイプなので、乃木坂に入っていろんなことを学ばせてもらうほうが自分の身になるなと思うので、今はこっちの道でよかったなと思ってます。

――衛藤さんはアンダーから始まって選抜の福神メンバーまで上り詰めた存在ですが、渡辺さんから見た衛藤さんはどう映ってますか?

渡辺 最初のアンダーライブでは私は研究生だったから出られなくて、客席側から見てたんです。その後にすぐ選抜に入って輝いてる姿も見ていたし、ツアーの時にみさ先輩からいろいろ教わったこともいっぱいあったし。そういう姿を見ていると、私も負けずにいかなきゃって気持ちになるし、みさ先輩が上がっていったのと同様に、私も上に行きたいと思うんです。

――なるほど。逆に衛藤さんの目には渡辺さんの成長過程はどう映りますか?

衛藤 乃木坂って昔からお姉さんメンバーが主力メンバーとして活動することが多かったじゃないですか。今だって私やまいやん(白石麻衣)、ななみん(橋本奈々未)、まっちゅん(松村沙友理)の92年組がみんな福神だし。そういう状況下では、若いメンバーはどうしても焦っちゃうだろうし、私だったら「もう無理だな」と思ってたんじゃないかな。私の場合は年の近いメンバーが上で活躍していたから「絶対に負けられないな」って気持ちで諦めずにここまで来れたけど、人によっては諦めちゃうんじゃないかなって。みり愛はめっちゃダンスもうまいし、何事もスポンジのように吸収するんですよ。だから今でも十分選抜に入って活躍できる実力を持ってるとは思うんですけど、そうじゃなくて時が来るまでこのまま頑張って待っていたら、みり愛にもっとスポットが当たる日が来ると思う。例えば、みり愛の4年後ってまだハタチなんですよ。その時に今のアンダーでの経験が結果として出てるのが想像できるんです。だから全然焦らなくていいと思う。そのタイミングが来た瞬間に、一気にパン!と行けるぐらいの力を持ってると思うから。

渡辺 3期生に私より年下の子が多く入ってきたので、今まではあんまり強気なことを言ったことはないんですけど、あえて言うなら…若いメンバーを私が引っ張っていきたいなっていうぐらいの気持ちでないと、大人メンバーには勝てないなと思ってます。

――ちょうど3期生の話題が出ましたが、渡辺さんにとっては初めて後輩ができたわけですよね。これからどう接していこうと考えていますか?

渡辺 学校でも後輩がいる生活というのをあまり経験してなかったので、正直接し方はわからないんですけど、でも私は私なりにやろうと。年下は好きなのでウェルカムなんですけど、やっぱり負けてられないしプライドもあるので、そういう部分は私が頑張りたいなとは思います。

――同じような気持ちを、衛藤さんも2期生が入った時に感じていた?

衛藤 そうですね。「私たちがつくってきた乃木坂が変わっちゃう!」っていう恐怖があって、最初は正直イヤでした(笑)。でもそれはオーディションをすることが決まった頃の話で、もっと大きな会場でライブをするには絶対にあの頃の人数では無理だったし、2期生が入ってきてどんどん乃木坂が大きくなっていかないとと思ってたので。あと、1期生最年少の(齋藤)飛鳥がわりと早い段階から2期生と仲良くなって1期生と2期生の架け橋になってくれたから、今度はみり愛が2期生と3期生の架け橋みたいな存在になるのかなって、今の話を聞いて思いました。

――いい機会ですし、渡辺さんから衛藤さんに相談してみたいことがあったら、この流れで聞いてみてはどうでしょう?

渡辺 えーっ!?(笑) 。でも今までの話で聞きたいことが聞けちゃったので、みさ先輩の言葉を聞いてホッとしたところがあります。

衛藤 じゃあ逆に私から質問。やっぱり選抜には入りたい?

渡辺 うん。

衛藤 やっぱりそうだよね(笑)。みんな、あんまりそういうのを表に出さないから、どう思ってるんだろうって。私は「悔しい!」とか「絶対にイヤだ!」とかけっこう言っちゃう方なので、言わないでポーカーフェイスで頑張ってるメンバーはすごいなって思う。

渡辺 私は心では思っていても言えないんですよ。

衛藤 言えないのは、周りからどう見られるかを気にしちゃうから?

渡辺 メンバーの目は気にしてないんですけど、自分の中で自分にできることをまだ模索中だから言えないのかも。だから今はいろんなひとを見て、いろんな経験をして、いつかバン!と出られたらなと。

衛藤 そこまで考えられたら、もう大丈夫ですよ。みり愛は本当にこのままでいいと思う。私は今、変わらないことが一番難しいなと5年目にして思っていて。人って変化を求めるじゃないですか。でも人は人だし、自分のスタイルがわかってるんだったらそれを変えないことが成功への一番の近道なんじゃないかな。

――簡単なようで一番難しいことですからね、変わらないことって。

衛藤 これだけ周りと比べられる環境にいたらね。でも自分を貫き通せば、その先には絶対にもっといい道があると信じていて欲しい。その力がみり愛にはあると思うから。

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