諦めず腐らずファンと共に階段を駆け上がって、福神メンバーの常連となった衛藤美彩だが、いまなお苦悩し続けているという。彼女が望むもの、それは原点にあった。

進化する衛藤美彩 内から美しくなるコツとは

衛藤美彩は11年4月に「歌手になりたい」という強い覚悟を胸に、大分県から上京して芸能活動をスタートさせた。「歌とダンスのスキルを上げたい」という思いで受けた乃木坂46のオーディションに合格。大きなチャンスをつかんだが、乃木坂46では長く選抜メンバーに入る機会に恵まれなかった。
 7thシングル「バレッタ」で念願の初選抜入りするも、8th「気づいたら片想い」では選抜に残ることができなかった。乃木坂46にとって初めての『ミュージックステーション』出演も、衛藤は参加することが出来なかった。乃木坂46としてデビューして間もないころ、白石麻衣、深川麻衣とよく一緒に帰っていたという衛藤は、「いつかはMステに出られるのかな」と言いながら、Mステに出演している気分で駅の階段を降りたこともあったという。そんな夢が乃木坂46としては叶ったが、衛藤は出演することができなかった。
 衛藤はその悔しさをプラスの感情に変える。今まで以上に握手会で心からの笑顔を見せ、始まったばかりのアンダーライブで輝いてみせた。そして、9thシングル「夏のFree&Easy」で再び選抜に入ると、以降は選抜の常連メンバーとなっていった。
 この頃から衛藤はビジュアル的にも洗練されていく。メイクにこだわりを持つ彼女だが、内から美しくなる術も心得ていた。その意識はどう変わっていったのだろうか。

 骨格が似ていることもあって、母には「ほっぺたのお肉は20歳を過ぎると自然と落ちていくから」と言われていたんです。だから、上京したての頃はあまり気にしてなくて。乃木坂46加入前は「これくらいの方が健康的でいい」とさえ思っていたんです(笑)
 でも乃木坂46に入ったら、周りの子はみんな細くて可愛いし、写真を撮られる量も圧倒的に違っていて。自分の写真を見ると、思ったよりも顔が丸いんだなと気がついたんです。それに、衣装とのバランスを見た時に「もうちょっとお肉が取れたほうがいいかな」と思って。癖のように顔のマッサージをするようになりました。

スタイルの維持について訊くと、夏になると自然に痩せることを意識して調整したという。

 体重に関しては「これ以上痩せると体調が悪くなる」とか「やつれて見える」ということもあるので、自分の体と向き合って調整していきました。
 13年夏の「ガールズルール」の頃、意識してないのに4キロくらい痩せてガリガリになったこともあって。その年以降、夏になるとなぜか痩せていくんですよ。新陳代謝が良くて汗をかくからなのかな。今年は痩せすぎないように気をつけました。以前より忙しくさせてもらってる分、体力勝負になってくるじゃないですか。痩せてキレイに見えても倒れちゃったら元も子もない。健康を保ちつつ顔のお肉は取りたいなって(笑)

基本的に食事制限をすることはないという衛藤。好きなモノは我慢せずに食べているのだとか。自分へのご褒美だって忘れない。

 私、本当に恥ずかしいんですけど、めっちゃラーメンを食べるんですよ。他にもビールやチョコレートといった太りやすい食べ物、飲み物が好きで。だから、そういった好きなモノを食べるために調整してます(笑)
 「これ、食べていいかな」じゃなくて、自分の食べたいモノは我慢しないんです。いつも我慢してるのは白いご飯ぐらいかな。先日、大分に帰った時はお母さんの炊いたご飯を山盛りにして食べました。おじいちゃんとおばあちゃんの田んぼで収穫された新米で、すごく美味しいんです。
 自分へのご褒美だってめっちゃしますよ。自分に甘いのかな(笑)。アクセサリーが好きで、ピアスや指輪を自分のために買ったりします。買って自分をやる気にさせるんです。

昨年末からは仕事の合間を見つけてホットヨガに行くようになった。

 キックボクシングもやってみたかったんですけど、「NOGIBINGO!」で体験してみて向いてないことに気が付いたんです。自分にとっては上級者向けかなって。ランニングマシンやエアロバイクもやってみたんですけど、それよりもホットヨガは気持ちよく痩せられて腹筋も付くんですよ。汗をかくのが好きなので続けたいとは思ってます。

スマホには海外の女性モデルやアーティストの画像を保存していて、時折イメージすることで理想の自分に近づこうとしている。

 海外のモデルさんやアーティストさんもそうなんですけど、特に北川景子さんの画像を保存して見ることも多いんです。北川景子さんはずっと好きな女優さんなので。イメージトレーニングとまではいかないけど、なりたい人を意識することで自分に活を入れることができるかなって。

リラックス方法についても訊いた。

 自分にとってリラックス方法はいくつかあるんです。ゆっくりとお風呂に浸かることもそうだし、アロマを焚いても癒されるし、近所に住む友達が飼ってるワンちゃんと一緒に散歩させてもらってリラックスすることも。ただ、投稿でワンちゃんを飼おうとは思わなくて。私の希望で飼った実家のワンちゃんが可哀想だから。

misa-kdkw2

悩みを解消してくれるのは歌うことだった

アロマを焚いてリラックスはできるが、落ち込んでる時にアロマを焚いて解決するわけではない。実は、考えすぎて疲れてしまうほど、いつも悩んでいるというのだ。

 感情の起伏が激しい時、部屋でひとり泣いてることが多いんですよ。そういう時はお母さんには全部話してるけど、メンバーに相談はしないんです。メンバーにはそういう姿を見せたくないのかもしれません。ただ、まいまい(深川麻衣)には悩みを吐き出せていたかな。まいまいは年上だったし…。それに、こまめに気に掛けてくれるのでつい頼っていたんです。
 どの立ち位置にいても悩みは尽きないと思うんです。アンダーにいた時だって悩んでたし、仮にセンターにいたって悩むだろうし、ただ、その悩みの種類は変わってくると思います。

例えば、9thシングル「夏のFree&Easy」以降、「何度目の青空か?」「命は美しい」と選抜が続いたもののいずれも3列目。舞台『じょしらく』で「安定の演技だね」と言われた時期は”安定”という言葉に悩んでいたという。
 SNSアプリ「755」に「この言葉は今でもたくさん考えさせられてきたので色々なことを考えてしまう。安定とは何だ…安定とは…」と投稿したこともあった。

 無難にこなせても、特に取り柄がないんじゃないかって。そんなことを悩んでいた時期もありました。でも、あるファンの方に「安定があるから挑戦ができるんだよ」と言われたことでハッとして。そう思ってくれる方がいるのにウジウジしてちゃいけないと思えたんです。それと同時に、その頃は「お酒」や「野球」といった自分の色も少しずつ出てきたと感じられて。本当にファンの方の言葉に救われることが多くて、これまでもこれからも大切な存在です。
 悩みをクリアした後は、「なんであんなことで悩んでいたんだろう」「あんなことで悩んでて私もかわいかったな」くらいに思えるんですよ。

今年の6月頃にも悩みを抱えていたという。だが、全国ツアーが始まったことで、その悩みは一旦リセットされた。「ツアーで一番楽しんでやる」というモチベーションを持てたことが大きかったようだ。

 自分では解決できないことを考えすぎても意味がないし、笑顔にもなれなくなってしまう。それに、芸能界は体も心も元気じゃないとダメな世界だと思うので。
 歌が好きで芸能界に入ってきたので、ライブがあると忘れていた気持ちを思い起こさせてくれるんです。私にとって、やっぱり歌が原点なんでしょうね。1年に1回のタイミングで大きなツアーがあることは、ファンの皆さんにとっても楽しみだと思うけど、私にとっても奮い立たせてくれる”きっかけ”になっているんです。

次のページへ