全身から溢れ出る、強烈な負けず嫌いオーラ。しかし、昔の自分はそうではなかったと本人は語る。守屋茜に勇気を与え、気合を漲らせ、覚悟を決めさせたものは何なのか。彼女の意志の強い瞳に問いかける。

覚悟は決まった

――守屋さんって最初の頃はよく“ドS”と言われていたので、周りからキツく見られているのかなという印象があったんです。でも、それがいつの間にか“釣り師”と呼ばれるようになっていたり、番組では負けず嫌いな面が垣間見れたりと、本当にいろんな一面がある人なんだなと思っています。

守屋 へへへ(笑)

――今日はそういった守屋さんのパーソナルな部分を掘り下げていけたらと思います。守屋さん自身は欅坂46に入る前と後で、自分の正確に変化を感じますか?

守屋 今でこそポジティブですけど、学生の頃は部活でテニスをやっていて、試合の時は自分に保険をかけて「絶対に勝てる」とは思わないようにしてました。負けちゃったときに、後でつらくなるから。そういう逃げる方向に行ってる子だったかもしれない。

――自己防衛本能が働いて、自信を持たないようにしていた?

守屋 欅坂に入る前は、何事においてもそういう考え方をしていましたね。

――実際、負けた時はどうしてました?

守屋 「しょうがないかぁ」と思うようにしてました。だから欅坂に入ってからですね、こんなに負けず嫌いになったのは。

――何かキッカケがあったんですか?

守屋 きっとこれに賭けてるからかもしれません。この仕事に真剣だから、そう考えるようになったのかも。

――そういえば以前、別のインタビューで、高校3年生で進学するかオーディションに受かるか、そこが自分の中で分かれ道だったと言ってましたよね。オーディションに受からなかったら進学しようというのも保険だったんですか?

守屋 そうですね。だから「絶対に受かる!」と考えないようにして、オーディション会場に行った記憶があります。

――でも「受かりたい!」という気持ちはあったわけですよね。

守屋 それはもちろんありました。期待し過ぎないようにしてたんですよ。

――ちなみに学生時代、友達からはどう見られてました?

守屋 「中身はサバサバしてるけど、見た目は近寄りがたい」とか「気が強そう」とか言われてた気がします。欅坂でも最初の頃は気が強そうに見えるって言われてましたし。実はそういうふうに見られがちなのが嫌で、欅坂に入ってからメイクを変えたんです。学生の頃はメイクって自分であまりやったことがなかったからわからなくて、自分が好きな佐々木希さんのメイクを調べたりして。確か高校卒業してCDデビューが近づいたぐらいかな?もっと気軽に声をかけてもらえるようになりたくて、メイクを研究するようになったんです。

――最初はファンの人からも「気が強そう」って言われました?

守屋 はい(笑)。でも「話してみると全然そんなことないよね」とも言われました。

――ファンの方やメンバーからも怖そうと思われていたのが、「サイレントマジョリティー」の頃から少しずつ変わってきたと。

守屋 そうなんです。(志田)愛佳には「高校卒業したあたりから変わった!」って、よく言われます(笑)。でもそれって、メイクだけじゃないかもしれないんですけど。

――「もっと気軽に声をかけてもらえるようになりたい」という思いが、意識の変化にもつながったんでしょうか。それこそ学生じゃなくなって、「ここで仕事として活動していく」という心境の変化もあったでしょうし。

守屋 それはあったかもしれない。だって、もう保険がかけられないじゃないですか(笑)。勉強とか余計なことを考えずに、覚悟を決めて突っ走れるなとは思いました。

――そしてメンバーだけでなく、ファンの方からも「変わった」と言われるようになったわけですね。

守屋 最初は怖そうというイメージがあったから、ちゃんとおもてなししようと思って握手を頑張ってたんですけど、皆さんそのギャップにビックリしていて。それがいつの間にか、気づいたら“ドS”から“釣り師”に変わっていて、こっちがビックリしました。別に対応を変えたわけじゃないのに……。そのイメージが変わったことは嬉しいんですけど、周りから“釣り”に対する期待が大きくなりすぎてて、その期待に答えることが出来ないみたいな葛藤があって。それが「サイレントマジョリティー」の頃だったんですよね。で、「世界には愛しかない」の頃になったらよくわからなくなっちゃって、だんだんと素の自分に近くなってきた気がします。

――余計なことを考えないようになったと。

守屋 はい。今は普通に、元気にやってる感じですね。

――ひとつ確認ですけど、実際に自分のことを“ドS”だと思いますか?

守屋 えーっ、どうだろう?人によりますかね?そう。いじりがいがある子は反応を見てるとカワイイからドSに接するけど、別に誰に対してもSなわけじゃないです(笑)

――相手によると(笑)。でも、それって意外と釣り師に通ずるものがある気がしますが。

守屋 えーっ、そうなのかなぁ?(笑)

――でも、見方が変わると、こうも印象が変わるんですね。素になっていくことに対しては、ファンの方からリアクションはありましたか?

守屋 最近は「1年経ってすごい変わったよね。外見もだけど、中身も変わったね」と言われることが増えました。実際、意識もだいぶ変わりましたしね。

死闘の真実

――そんな守屋さんですが、7月末に放送された『欅って、書けない?』での「真夏の激辛クイーン決定戦」の負けず嫌いの印象が強くて。

守屋 ふふふ(笑)。あの放送はすごい反響があって、嬉しかったです。頑張った甲斐があったなって。

――もともと辛いものは得意なんですか?

守屋 嫌いなわけではないけど、特に得意というわけでもなくて。

――なのに激辛麻婆豆腐をものすごい勢いで完食しちゃったわけですよね(笑)

守屋 そういうところでしか自分を発揮できないと思って。だからやれるときにやらなきゃと思ったんです。この1回のチャンスを逃したくないという考え方なので、そういうときは体を張っちゃうんですよ(笑)。だからあの後、ちょーツラくて大変でした。

――スタッフさんから聞きましたよ。あきらかに体に限界が来ていて、辛くて泣いている守屋さんが涙ながらに発した一言が、「負けたくなかった……」だったと(笑)。この人の負けず嫌いは本物だなと思いました。

守屋 ハハハ(笑)。あの時は本当に大変でした。その後に歌収録があったんですけど、番組収録が終わった安心感からか、その後に痛みとかが全部来て。本当にヤバすぎて動けなくなって、メンバーに肩を借りて、コケそうになりながら泣いて楽屋に戻って横になってました(笑)。でも歌収録には絶対出たかったので、結局は気合で乗り切ったんですけど!

――体に異変が起きてるのに、気合で乗り切ったんですか!(笑)

守屋 キツかったですよ!ちょうど体を上下に揺らすダンスだったから、おなかが動いてヤバかったですし。もう痛みとか超えてピクピクしてましたよ(笑)

――一気に完食した後に、すぐ顔に出てましたもんね。

守屋 でも、あのときはまだ全然大丈夫な方だったんですよ。決勝戦でも激辛ラーメンを食べたので、収録が終わった後が本当にやばくて。今までの人生で一番ってぐらいに痛くなって、食べ方が悪かったとはいえ辛いのって怖いなと思いました。でも後悔はしてません!番組に貢献できたことが嬉しいので、それで全部OKです!だから「もう一回やりますか?」と言われても、絶対にやりますよ!(笑)

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