2016年は自らを慕う2期生メンバーと新ユニット「真夏さんリスペクト軍団」を結成した秋元真夏。握手会での人気が高く、16年に発売された3枚のシングルすべてで福神入りした衛藤美彩。16年7月発売の15thシングル『裸足でSummer』で初のセンターポジションに抜てきされ、「真夏の全国ツアー2016」でもセンターでグループを引っ張った齋藤飛鳥。そして、堀未央奈は、16年3月の『ハルジオンが咲く頃』で1年ぶりの選抜復帰を果たした。この4人に共通するのは、1期生に選ばれながら学業専念のために1年2ヶ月後からグループの活動に参加した秋元、選抜メンバーに選ばれずにアンダーとして活動していた時期がある衛藤、齋藤、堀といずれもつらい時期を乗り越えて、グループの中心メンバーに定着した苦労人ということ。グループとともに成長してきた4人から見て、16年の乃木坂46に起きた様々な出来事をどう感じたのか。

衛藤 毎年2月に開催していた「BIRTHDAY LIVE」が延期になった代わりに「乃木坂46時間TV」を2度配信したことが印象に残っています。みんながそれぞれ自分の得意なことを発揮する時間があって、メンバーの個性を知ってもらう機会になりました。

秋元 16年は、その「46時間TV」で生まれた「真夏さんリスペクト軍団」の4人(秋元と相楽伊織鈴木絢音渡辺みり愛)で活動する機会が多かったので、後輩の魅力を引き出すことを重視した年だったかな。

齋藤 自分をアピールするだけではなくて、いかに乃木坂46全体の魅力を伝えることができるかを考えるメンバーが多くなったのは、いい流れだと思います。

 私たち2期生は、アピールするのが得意ではないメンバーが多くて、みなさんに顔と名前が知られていないところがありました。でも16年は、鈴木絢音ちゃんがガンダムが好きなことをお仕事に生かしたり、新内眞衣さんが『オールナイトニッポン0』で冠番組を持ったり、いろいろなところで活躍する2期生が増えてきているので、グループに勢いをつける役割を果たせるようになったかな。

秋元 6月には、まいまい(深川麻衣)が卒業しました。まいまいがライブに向けて練習している姿を見て、舞台裏で泣いているメンバーが何人もいたくらいで、寂しさでいっぱいでした。まいまいの卒業は、乃木坂46がもう一段大きくなるための試練だったのかなと。

衛藤 あんなに誰からも好かれる人はいないです。立ち位置とか、いろいろなところで順位がシビアに見えてしまう世界ですが、まいまいにはマイペースさが大事だということを教えられて、自分が変わるきっかけになったんです。ななみん(橋本奈々未)も卒業を発表しましたが、2人とも自分と年齢が近いし、初期から仲良くさせてもらっていたから、卒業が身近なものに感じるようになりました。

秋元 そして「真夏の全国ツアー2016」では、(齋藤)飛鳥ちゃんが、頑張っていましたね。キャプテン(桜井玲香)が体調不良で不在だったツアーで、センターという重圧を飛鳥は自分だけで乗り越えたのはすごい。

衛藤 私と飛鳥はアンダーメンバーの時間が長かったので、悔しい思いもして一緒に泣いたこともあります。

 ツアーでは毎回ライブの最後に、センターのメンバーが代表して話をします。私もアンダーライブでセンターだったときに、どう伝えたらいいのかが分からなくていつも悩んで泣いていたので、飛鳥を共感しながら見ていました。全メンバーの前に立って、落ち着いていろいろな話をしているのを聞いていて、自分よりも年下なのに大人だなと思いました。

齋藤 私はあまり人に相談しないんですけど、限界が近いオーラが出ていたのか(笑)、メンバーのみんなが、さりげなく机にお菓子を置いてくれたり、そんな優しさが心にしみました。自分がどうかよりも、周りのメンバーの気持ちに気づけるようになったのが成長かもしれない。つらかったけどセンターを経験してよかったです。

16年末に2度目の『NHK紅白歌合戦』も果たした乃木坂46は勢いに乗っているように見えるが、4人はまだまだ課題は多いと語る。

誰もが知るヒット曲を熱望

 みなさんの日常の生活のなかで、気がついたら乃木坂46の曲がかかってたというような曲を、もっと増やしたいです。

齋藤 誰もが知っている曲が欲しいというのは、メンバーみんなが言い続けていることです。乃木坂46の楽曲は『君の名は希望』など、しっとりとしたいい曲が多いと言っていただけます。でも、そういう良さって、じわじわと伝わるものなので、全国に浸透するのはなかなか難しいかもしれない。だから、もっと多くの方に乃木坂46を知ってもらうためには、自分たちが守ってきたものを、ちょっとだけ解放する時期かもしれない。

秋元 曲やビジュアルで、いい意味で乃木坂46らしさを裏切ってみてもいいかも。

衛藤 デビュー直後にそういうことをしたら、方向性が定まってないと思われるけど、5周年を目前にして「乃木坂46らしさ」の基盤ができているので、ちょっと挑戦してみたいです。欅坂46が追い上げてきているので、私たちが息の長いグループになれるのか、今年は分かれ道になる大切な年になる気がします。

 メンバーが個性を発揮して、やりたいことをやったすべてをまとめて見たときに、いろいろな色が集まって乃木坂46らしさになっていたら、理想的ですね。

衛藤 歌以外では、どんなことに挑戦したい?

 ハードなアクションドラマを、みんなでやりたいです。

秋元 乃木坂46が主演した『初森ベマーズ』では、みんなとひと夏の青春を経験させていただいた感覚があったので、また違ったジャンルでドラマを経験して、そこで団結力を強くするのもいいかな。私は、私立の超お嬢様学校のいじめられっ子役を演じたい。

 私は、湊かなえさんの小説を映画化した『少女』みたいな、ちょっとミステリアスな学園モノがいいなぁって。

齋藤 かわいいメンバーが多いし、乃木坂46には似合うと思う。

衛藤 じゃあ私は、生徒は年齢的に厳しいから、先生役で(笑)

3期生も加入して、変わりつつある乃木坂46の今後に、それぞれの経験を生かして貢献したいと4人は言う。

3期生に示したいこと

秋元 私は「まなったん」というキャラが浸透してファンの方には自分のことを知ってもらうことができました。「真夏さんリスペクト軍団」もそうですが、これからはメンバーをサポートする立場にも回れたらなとずっと思っていて。だから、3期生と絡むことを、率先してやっていきたいです。私はできる限りアイドルを続けていきたいので、卒業はまったく考えていません。活動休止から復帰して、いろいろ迷惑をかけたので、その分ここから乃木坂46がさらに上を目指すために貢献したいです。卒業は恩返しが全部できたときに考えようかなと思います。

 2期生は先輩の気持ちも後輩の気持ちも分かる立場なので、1期生にしてもらってうれしかったことを3期生にもしてあげたい。ただ、私は年下の子が好きで、ついおごってあげたくなるので、お財布の中身が心配です(笑)

衛藤 私はすごく不器用なんです。だから、言葉よりも活動する姿で、「選抜に選ばれなくてもアンダーで頑張っていれば、ここまで来れるんだよ」ということを自分が示していきたいと思います。私にしかできないことだと思うので。

齋藤 アンダーの時期は大切な時間でした。ファンの方との距離が近いアンダーライブがあったからライブが楽しくなったし、最初の頃は握手会であまり来てくれる人がいなかったから、今は応援してくれるみなさんに感謝しています。3期生も思い通りにならない時期があるかもしれませんが、頑張ってほしいです


秋元真夏 1993年8月20日生まれ、埼玉県出身。16年6月の『乃木坂46 4th Anniversary 乃木坂46時間TV』で結成されたユニット「真夏さんリスペクト軍団」の軍団長として活躍中。16thシングル『サヨナラの意味』の力ップリング曲で、、”軍団”初のオリジナル楽曲『2度目のキスから』が収録された。

齋藤飛鳥 1998年8月10日生まれ、東京都出身。16年7月リリースの15thシングル『裸足でSummer』で初のセンターポジション。7月には単発ドラマ『少女のみる夢』で星野みなみとW主演した。モデルを務めるファッション雑誌『LARME023』で初表紙。

堀未央奈 1996年10月15日生まれ、岐阜県出身。13年3月に2期生として乃木坂46に加入して、同年11月発売の7thシングル『バレッタ』で2期生初のセンターに抜てき。2期生から選ばれた5人によるユニット「サンクエトワール」でも活躍中。サンスターの企業CMにソロ出演。『サヨナラの意味』で2年7カ月ぶりの福神復帰。

衛藤美彩 1993年1月4日生まれ、大分県出身。16年4月、北野日奈子、寺田蘭世と女子野球日本代表マドンナジャパンの公式サポーターに起用。簿記の資格を持つことから、8月には公認会計士・津昭人との共著「なぜ彼女が帳簿の右に売上と書いたら世界が変わったのか?」を出版。