生駒 話すのが苦手なコが多いことはわかっていますけど、挨拶をしないのはダメなことです。デビューしてすぐ、私といくちゃん(生田絵梨花)とまいやん(白石麻衣)がある番組に出させていただいた時、恐縮して挨拶に行けずにいたら、共演者の方にすごく怒られたことがあるんです。「挨拶をしなさい」って。それ以来、反省して、こちらから必ず挨拶に行くようになりました。挨拶に行くことすら最初は怖かったですけど、「乃木坂46というグループの生駒里奈です。今日は一日よろしくお願いします」と。私たちは芸能界では後輩の部類ですから。だけど、自分たちよりも後輩だとしても敬意を持って接することにしています。

山下 3期生って大人しいコが本当に多くて。元気なキャラが少ないんです。挨拶の声も小さいっていうことにも自分たちで気づいていたんですけど、「もっと声を張ろうよ」と注意できる人がいなかったんです。

――リーダーシップを取れるメンバーがいないんですね。

山下 そんな時、『FNS歌謡祭』で初めて他のアイドルの方と共演させていただいたんですけど、ひらがなけやきさんがちゃんと挨拶できているのを見たんですよ。声も大きいし、みんなのタイミングもそろっている。それを見て、会議を開いたんです。みんな泣きながら……。

――さっきも似たような展開を聞きましたけど(笑)

山下 それぞれが「私はこういう思いで入ってきたのに、このままじゃダメだ」っていう話をして。実は、その会議の前に生駒さんからもお話をしていただいていて。

生駒 フフフ。3期生みんなで話し合ったというのを知って、私が話したことが響いていたんだなとわかって、嬉しいです。

――その後、リーダーシップを発揮できるメンバーは現れましたか?

山下 最年長の吉田綾乃クリスティーちゃん(21歳)はふわふわした感じなので、最年少(中学1年)の岩本蓮加ちゃんが言ってくれますね、「もっと挨拶しようよ」とか。

――岩本さんは元気系ですよね。

山下 そうなんです。中学生組が高校生組に「こうしたほうがいいと思う」と意見を出してくれるようにもなりました。

生駒 そういうのは1期生と2期生はちゃんとできなかったから。でも、初期段階で言い合える関係になったのはいいことです。

連続の中で

――3期生が出演する『3人のプリンシパル』が近づいてきました。

生駒 3役覚えるの?

山下 そうです。まだどんな内容になるか、しっかり固まっていないんですけど。

――1期生の場合、1分間の自己紹介で苦戦していましたが、当時はどんな心境でやっていましたか?

生駒 みんな毎日ベスト以上のものを出しているつもりで頑張っているのに、順位をつけられて、その順位でしか人間を見てもらえない。そう思っていたので。それ以降、各メンバーが他の舞台に立たせてもらうようになったけど、私はプリンシパルのせいで、舞台に苦手意識を持つようになりました(笑)

――3期生にとっては初のプリンシパルですが、どういう位置づけのイベントだと思っていますか?

山下 私は『悲しみの忘れ方』を5回観たんですよ。劇場にも観に行ったし、DVDも持っています。乃木坂46に入ってから3期生で観る機会もありましたし。あの映画を観て、すごい舞台だなと。辛いんだろうなってみんなで言っていました。

――たった1分の自己紹介がこんなに大変なのかと、皆さん言っていました。

生駒 でも、人前で何かをするってそういうことなんですよね。すっごい練習して、すっごいこだわって、作り上けるものなんです。その当時はそんなこと思えなかったけど、経験を積むとわかってくる。振り返ると、あの時苦しかったことって、実はこういう意味があったのかってわかったから、それはよかったです。

――映画のDVDのブックレットに今野さんとキャプテンの対談が載っているんですが、なぜいきなりプリンシパルをやらせたのか、今野さんが答えを話しているんですよ。「自分とは何か?それを表現するというエンターテインメントの基本を体験してほしかった。そして、それがその場でハッキリと反応が出る。そういうステージにこれから君たちは立つんだよということを教えこむ」って。

生駒 それは3期生にづっきーから伝えておいたほうがいいと思う。

山下 わかりました(笑)

生駒 じゃないと、変に苦しむことになるから。1期生はプリンシパルでいろいろ苦しんだところがあったので、3期生にそうはなってほしくないです。自分ができないところを見つけるという経験をする。そういう意味のある期間にしてほしいんです。私は『こち亀』でその考えが生まれたんです。出来ないことばかりだったけど、どうにか千秋楽まで頑張って、「よくなってきたよ」という言葉をいただけたから自信がついたんです。

――自信なんて最初は持てなくて当然ですよね。でも、武道館しかり、プリンシパルしかり、大人への通過儀礼というか。

生駒 そうです。いきなりの大きなステージは怖いけど、その不安って当たり前の気持ちだから。

山下 3期生は本当にマイナス思考のコばかりで……。

生駒 そんなこと言ったら1期生も同じだよ。でも、マイナス思考のほうが自信に溺れないから、ある意味いいと思う。私だって、練習したらできるっていう自信はついたけど、上手にできるっていう自信はないから。

山下 武道館でお見立て会をやらせていただけたのも、プリンシパルをやらせていただくのも、全部先輩たちの功績のおかげじゃないですか。それだけ3期生が期待してもらっているから、グループに申し訳ないというか。

生駒 申し訳ないと思うなら練習すればいいんだよ。そこは気にしないで頑張れは、3期生が認めてもらえるんだから。そんなこと言ったら、AKB48がいたから乃木坂46がいるっていうことだから。この世界って、その連続なんだよ。そういう感謝の気持ちがあるだけで十分だと思う。

――ですよね。ただ、3期生にもなると、乃木坂46のファンだった人が多いと思います。その気持ちをどうやって解消していくかという作業も必要です。

山下 そうですね。私もファンでしたし。

生駒 ステージをこなしていけば、乃木坂46になると思います。私はファンのままでいてほしくないですね。

――あと、1期、2期……と続いていくグループって、どうしても後輩が先輩に遠慮してしまう現象が起きてしまいます。そこをいかにクリアするか。

山下 初めて先輩にご挨拶した時も……。

生駒 すごかったよね(笑)。『乃木坂工事中』の収録終わりだったんだけど、1&2期生と3期生の間にものすごく空間があって。いきなり先輩全員がそろってたから、それだけで緊張しちゃってみんな泣いちゃってね。

山下 あの日はスタジオというものに来たのも初めてで。「ここはどこなんだ?」みたいな気持ちでいたので。しかも、大好きだった方たちが目の前にいるという。それで感極まっちゃって。

生駒 私としては、これから仲間になりますよっていう会にしたかったんです。

山下 その日も3期生みんなで話し合って。「憧れ」という目で見ていてはいけないんじゃないかって。そういう目線は捨てようって。憧れじゃなくて、目標にしなきゃいけないと思うようになりました。同じメンバーとして自覚を持たないと。

生駒 そうだね。私もみんなのことをもっと知りたいな。

山下 はい!よろしくお願いします!