プロレスとの共通点

――プロレスにすっかりハマっている珠理奈さんですが、原体験は?

松井 小学生の頃、家族でテレビを見ていました。タイガーマスクのことは覚えています。

――武藤十夢さんのお父さんと交流のある四代目ですね。最近は筋トレにもハマっているとか。

松井 もうヤバいです!この1週間、毎日やってますよ。プロレスのトレーニングもやってますけど、個人的にジムへ通ったりして。全身筋肉痛なんです!それに力こぶもつき始めたんですよ、ほら!(と見せつける)

――おっ、ちょっと隆起してるじゃないですか!

松井 私は本気度を体で伝えたい!もしアイドルじゃなかったら、本気で鍛えていますよ。

――最高ですね(笑)。こんなにハマるとは思っていなかったのでは?

松井 自分でもビックリです。もう何人の選手の名前を覚えたことか(笑)。生きてきた中で、これだけ人の名前を覚えたことはないです(笑)。メンバーとは話が合わなくて、私の話を聞いてくれるのはかおたん(松村香織)だけです。

――好きな技は?

松井 ドラゴンスクリュー!一瞬なのがカッコいい!

――挑戦してみたい技は?

松井 ジャーマン!

――プロレスの芸術品との呼び声も高い、あのジャーマン・スープレックス・ホールドですか!

松井 首を鍛えてできるようになったら最高ですよね。ジャーマンみたいに魅せる技をやってみたいです。でも、練習をして感じるのは、選手のすごさですね。私なんてまだひとつの技で精いっぱいですから。技をかけるまでのポーズやかけた後のポーズも含めて技だと思うので。

――それって、アイドルにも共通しませんか?

松井 たしかに。ただ振り付けを覚えるだけじゃないんです。歌詞とリンクした表情をすべきだし、それ以前にダンスを体に染み込ませないと表情が出てこないんです。

――以前、大島優子さんが言っていましたよ、「ただ振りを入れるだけじゃないんです。そこからどう自分の味付けをするかが勝負なんです」と。

松井 本当にその通りだと思います。曲の雰囲気に合わせつつ、個性を出さないといけないんです。私も鏡の前で何回も踊りますから。

――目はどこまで意識していますか?

松井 目ですか?よく「強い」って言われますけど、戦闘モードに入ると自然に強くなるんです。気合いの現れですね。ステージは試合ですから。

――絶好調ですね(笑)。たった1回の観戦でハマった珠理奈さんですが、メインのオカダ・カズチカVSケニー・オメガの試合後には泣いていました。あれはどういう涙だったんでしよう?

松井 本気と本気のぶつかり合いじゃないですか。何度倒されても立ち上がってくる。その気持ちに泣かされたんでしょうね。私なんかと比べるのはおこがましいですけど、コンサートのアンコールの時って、すっごく体力的にキツいんです。もう無理かもって思うけど、ステージに立って歓声を聞くと、「もっとやってやろう」「限界を超えてやろう」って思うものなんです。そんな気持ちがないとステージには立てないですから。そういうものが1.4のメインで見えたんです。そこに感動してしまいました。

――人前に立つという意味では、プロレスもアイドルも共通しています。究極のところって、観ている人の心にどれだけインパクトを残すか、ですよね。

松井 そうです。私が言われて嬉しいのは、「SKE48は僕の生きる力です」という言葉です。自分をカッコよく見せたいっていう気持ちもありますよ。でも、それよりも全力で踊ることが誰かの力になっている。そう思えることが自分にとって一番のパワーになるんです。

――そういうことって、誰かに教わるものなんですか?それとも自然と身につけるもの?

松井 (牧野)アンナ先生には、「自分たちだけが楽しんでちゃダメだ」って教わりました。あと、「最終的には間違えてもいい。でも、笑顔でやり抜け」って。ダンスで失敗しても、プロレスでいえば試合で負けてしまっても、負けてしまった人がダメだったかというと、そうじゃない。負けた人がいい試合をしていたかもしれないじゃないですか。オカダ選手とケニー選手の試合を観ていて、勝ち負けじゃないんだなっていうことがわかりましたもん。どれだけ心に残る試合をしたのか、それが一番大事なんです。

――プロレスって入場シーンはもちろんのこと、試合中の姿も見せどころです。そこで思い出したのが、珠理奈さんの立ち姿のカッコよさなんです。『豆腐プロレス』内でも発揮されていますね。

松井 やったー!強そうってよく言われます。

――もはやプロレスラーでしたね(笑)

松井 ファンの方には、「プロレスとSKE48の兼任、いつするの?」って言われてます(笑)

――ドラマだけじゃなく、ステージにもそれは当てはまると思います。昨年11月のソロコンサートは圧巻でした。小畑優奈さんのラブリーな10分間の直後に珠理奈さんが登場するや、客席の空気を一瞬にして変えましたね。

松井 それも気持ちの話になりますね。私、本当は自信がないんです。だからこそ練習をしっかりやらないとダメだし、自信がついてからステージに立ちたいんです。自信がついたら、「よっしゃー、いくぞー!」っていう気持ちになれます。でも、年々弱くなってる気がするんです。「誤解されたら嫌だな」とか考えちゃうと。「珠理奈は強そうだから、何を言っても大丈夫だろう」って思われているんでしょうね。「そんなことないよ!」と私は言いたい(笑)

――落ち込んだら、プロレスで元気になってください!

松井 最近は辛いことがあっても、試合を観ると忘れますから。プロレスからめちゃくちゃパワーをもらっています。何度倒れても立ち上がってくる姿にどれだけ励まされていることか。私も起き上がろうって思いますもん。趣味のなかった私に初めて趣味ができました!もちろんお仕事も好きですけど、好きになったプロレスをドラマとはいえ演じることができているなんて、もう最高です!こんなに嬉しいことはありません!