第一印象は「異端児」だった。彼女の持つ元気さがグループカラーとあまりにもかけ離れていたからだ。しかし、いつしかその色も乃木坂46の武器となり、二十歳を迎え魅力の幅はさらに広がった。もっといろんな北野日奈子を見てみたい。

大事にしたいもの

――あの元気で無邪気な北野さんがもう二十歳。ファンの人たちも感慨深いと思います。成人したことで心境の変化はありましたか?

北野 前までの私は目指すべきところに正面衝突しかできないと思っていて、ぶつかってヘナっとなってしまっても、何度も立ち上がってまたぶつかってというのを繰り返していたんですけど、正面に進むことが実は無駄な動きになっていたことに気づきました。

――最短距離を進んでいるつもりが、実際は遠回りになっていたと。

北野 そうなんです。前に(衛藤)美彩先輩に「扉を破る前に別の扉を開けてみたら、もうちょっと優しく、柔らかく、そこから抜けられるかもしれないよ」みたいなアドバイスをもらったことがあって。そのとき私はまだそれがわからなくって。アイドルは時間が限られているのに、なんで回り道をするんだって思ってたんですよ。でも、今は回り道が大事だということも、わかるようになりました。

――猪突猛進も北野さんの良さだとは思いますが、それだけでは報われないことも多いですからね。

北野 ファンの方にも「考えて行動するようになったね」って言われます。ただ、楽しんでる自分も自分だし、考え込んでいる自分も自分なんだけど、求められている自分と本当の自分がわからなくなることはありますね。元気な自分はテレビの中だけの自分で、本当の自分ではないんじゃないかって思ったりすることもあって……。

――「北野日奈子=天真爛漫」というようなパブリックイメージがあるけど、実はそうじゃない北野さんもいる?

北野 家では暗くなっていたりしますからね(笑)。でも、ファンの方にもやっぱり天真爛漫なのが私の良さだって言ってもらえているし、その感じは守っていきたいです。乃木坂46のメンバーは美しく物静かで情熱を秘める人達が多い中で、私は全身で自分を表現していく。そこは大事にするべきものだと思うから、最近は常に元気でいようと自分を奮い立たせています。

――でも、人間だからどうしても元気が出ないときってあるじゃないですか。

北野 それでも、どんなに大変なときでも元気でいることを大事にしようって思います。みんなが疲れているときも、迷惑なぐらい元気にやって(笑)。時と場合を考えないといけないですけど、「日奈子!うるさいから静かにして!」って笑いながら言われることで、みんなの疲れている雰囲気が変わることもあると思うんですよ。

――なるほど。それにしても、ただ無邪気なだけでなく、その無邪気さを自分の長所として生かすところまて考え始めていることを知って、あらためて北野さんはニ十歳になったんだなと実感しました。

北野 二十歳になって、いろいろと悟るようになりました(笑)

――悟りを開いた北野さんの今後の活躍を期待しています!