同い年、御三家、専属モデルといった共通項よりも、もっと根本的なところで二人は通じるものがある。橋本奈々未の驚くべき洞察力とアイドルとしては異端とも言える思考回路が、さゆりんごの中に眠っている松村沙友理を呼び覚まし、二人の本音は深く、より深いところへと到達する。

ふたりを強く結ぶ陰と陰のシンパシー

――今日は乃木坂46の御三家メンバーであり共に『CanCam』でモデルを務めるおふたりの関係を改めて掘り下げていけたらと思います。いまさらという気もしますが、出会ってから5年、お互いの人間性をどのようにご覧になっていますか?

橋本 うーん、なんていえばいいんだろう…(しばらく松村の顔をまじまじと見つめてから)さゆりんは、最初の印象では私ととても真逆の人間だと思ったって言っていたんですね。私も当初はそんな感じで、極端な言い方をすると私が「陰」でさゆりんが「陽」なのかなって。

――たしかに、そういうイメージを持っている人は多いかもしれません。

橋本 でも、実際のところはかなり似てるところがあったりして…フフフフフ。

松村 うん、似てるところめっちゃ多いと思ってた!

橋本 「あれ?」って疑問に思うところがわりと一緒なんですよね。それに、実はさゆりんは意外と「陰」だから(笑)

松村 いやいや!陽!

――具体的にどういうところが似ていると思いますか?

橋本 どこなんだろうね?

松村 難しいよね、そう言われると・

橋本 でもなんか感じるよね。

松村 感じる!

橋本 すごい感じる!

松村 フフフフ。

――橋本さんは松村さんについてよく「頭がいい」って言ってますよね。

橋本 もちろん学力的な意味での頭の良さもそうなんですけど、ひとのことをよく見てるんですよね。なんとなっくその場の空気や流れを見て、なんとなく察知する力があるというか。そういうなんとなくのバランス感覚で「ここではこういうふうにしておいた方がいいかな?」みたいな判断がすごく上手なんです。でもそれも2パターンあって、わかっていてあえて外すときと上手くやるときがあるんです。その場その場でどちらに転べばどうなるか、きっとわかってるんでしょうね。

松村 いやいや、私はKYなので(笑)。自分で自分のことを変わり者みたいに言うのはあまり好きじゃないんですけど、なんか周りのひとたちとズレてるなっていうのは小学生のころからあるんですよ。起こるところも違うし、笑うところも違うし、すべての考え方が周りとズレすぎていて。昔に流行った言葉でいうとKY…自分すごいKYだなって思います。だから「空気読めるね」って言ってもらえることが多いんですけど、自分的にはぜんぜんそうは思えなくて、もう違う世界の住人みたいな感じがしてしまって。周りのひとたちと合わなさ過ぎて悩んでるんですよ。

橋本 なんかそれ、私もちょっとわかるかも。私の場合、笑うツボが小さい頃から周りとあまり合わなかったりして。怒るポイントに関しては、よく怒ることもあってそんなに違和感は感じないんだけど(笑)

――アハハハ

橋本 今の話を聞いて思うのは、きっとさゆりんは自分があるからそうなるんだろうなって。

松村 うん。

橋本 自分がおもしろいと思うことだったり、正しいことや間違ってることが自分の中でちゃんと整理がついてるんだよ。その基準で周りで起こることを見て、自分の基準で笑えたり怒れたりするから、結果的に「合わない」と思うことが多いのかもしれない。よく「協調性がある」って言うけどさ、それって実は自分が曖昧だから周りの空気に合わせてるようなところもあるんじゃないかな。

松村 フフフフフ

橋本 なんかそういう気がする……自分の中で良い悪いがはっきりしているからズレを感じるんじゃない?で、それはひとりの人間として良いことなんじゃないかって私は思ってる。

松村 おおっ!やった!褒められてる!

――自分は集団行動に向いてないのかもしれない、と思い悩むこともありましたか?

松村 それはもうめっちゃあります。めっちゃあるどころか、自分は完全にそういう人間なんだって思っていました。ただ、その一方でそう思わないようにしようとしているところもあるんですよね。そこで「自分は集団行動に向いてない」って思い詰めると、余計に根暗になっちゃうから。自分ではそう思わないようにしています。

橋本 うんうん(と、深く頷く)。

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